物草純平
電撃バトルもののエッセンスを詰め込んだ、なかなか楽しい本になっている。主人公・卓巳がとにかく有能で、頭脳労働も肉体労働もOK、自分で作戦立てて自分で落とし前を付けに行くスタイルがかっこいい。すでに2巻にしてロロットとの関係は自明なものにされてしまっているので、今後ロロットとの関係が揺さぶられるような展開があるといいなぁ。
そう、それと、最後のほうの必殺技*4だけは無かったと思います。登場人物がわんさと出るシーンを切るのが大変なのはすごくよく分かるけど、あれだけで印象にマイナス点が。400P超えの本で、ああいう1Pの不手際があるだけでやたら印象悪くなるので、自分としても身につまされるところである。
☆☆☆☆
チャック・パラニューク
映画版より圧倒的に気持ち悪い一人称文体を垂れ流している。
映画では基本的に第三者的に受け止めているので、主人公がそれなりに最初は取り繕っていてだんだん地に落ちていくように感じられるんだけど、原作の一人称語りは最初からキレッキレで、そりゃこいつの中にタイラーさんが入ってきてもしゃあないと思わせられるような毒々しさである。
畏怖というか、パラニュークこいつやべえよ的な意味で印象深い一冊。
☆☆☆☆
リュック・ベッソン
通常版のほうが話としてはまとまりよく出来ている。通常版だとマチルダは幼い感じがするが、こちらだとずいぶんキレキレの女の子。こんなナタリ-・ポートマンのカットがありましたよ、とか、SS的に消費するとか、たぶんそういう楽しみ方をするのがよい。どんなシーンでもナタリーは犯罪的に魅力的である。
☆☆☆☆☆
マイケル・マン
二時間半を一気見させる緊張感に溢れた物語作りが良い。前半のラッセル・クロウはいろいろな意味でインパクトが強いキャラクターである。
☆☆☆☆
ハリー・ケメルマン
○9マイルは遠すぎる
「9マイルは遠すぎる、ましてや雨の中ともなれば」。
新しいミステリパターンを築いた記念碑的作品。古典部から流れてきた系の男子である。