桜庭一樹
ハヤカワから出ていた気がしたが別にSFとかそういうのではなく、通常運行の少女もの。
「少女」というワードを語らせたら、ほんとこの人の右に出る作家はいないんじゃないかというくらい濃密。
中世ドイツのゴシック・メルヘン少女、近未来シンガポールの二次元美少女、現代のスイーツ()な日本女子高生まで、圧倒的な器用さでさっぱりかっちり文体を使い分けて世界観を構築する手腕には脱帽。あの女子高生のまだるっこい、言語化能力に不足している感じの文体を狙ってやっているとかね。
個人的に一番面白かったのはシンガポールの第二編で、二次元美少女は男たちを精神的に去勢してしまったというネタの取り扱いもさることながら、ちょろっとゴシックな雰囲気とゴスロリの女の子を出してくるのがニクい。
SF成分は物語全体に刺し貫く構造にするためのギミックという感じがしていて、時間SFの設定的なおもしろみというよりは、桜庭一樹の少女語りを楽しむ本という感じ。
☆☆☆☆☆
長谷敏司
ついに単行本化されてしまったBEATLESS!通算でもう4度目だが、面白いものは何度読んでも面白い。今年読んだ本ではぶっちぎりで最強といえる。
円環少女が僕の人生を変えたなら、BEATLESSは僕の思考傾向を変えてしまったといえる。ここに感想として切り取れるようなヤワなシロモノではない。とにかく読んでから一緒に論じよう。徹夜で。
★★★★★
グレッグ・イーガン
イーガン短篇集3つ目! この人くらいシナプスを情感的に書く人はいない。
数学世界の境界線を巡る「ルミナス」、ロボット&量子論SFの「一人っ子」が素晴らしく面白い。特に「ルミナス」とか、すごくワクワクするSFネタで妄想が止まらない。
ちょっと理系ロジックが足りてないので、誰か解説会やろうぜ!
☆☆☆☆
伊藤計劃 ハヤカワJA
ミァハはイデオローグかわいい。
伊藤計劃という作家の中心点にある一冊。
独特の情報の取捨選択とetml文体にグッと来ない奴はいない。