丘ルトロジック4 風景男のデカダンス
著:耳目口司
まとめて4巻ぶんの感想を書きます。「この美しい世界を、人間たちから取り戻そう」
ライトノベルにハマりがちな夢見る青年を一巻で魅了して最終巻で突き放してしまった作品。
詳しく書いてしまうと壮絶なネタバレになるので自粛するけれども、内省的な傾向のある人なら結構通る道?な思考を描いた作品です。4巻目は特に俺には思い当たる節があって、何というか複雑な気分になりましたが……w
オカルト(フーコー的な意味で)という発想が斬新。この発想だけで4巻分のストーリーを作ってる感さえありますw
話は基本的にそれ一本で物語を動かすことについては不得手なようだけど、しかし地の文の言い回しや台詞作りが抜群に上手いのが特徴でした。「この美しい世界を、人間から取り戻そう」なんてまさにそう。異常にキツくてカッコイイ文章がグッときます。
最終的には反体制ものとは言えないようなオチになってしまうので、読者のその時の価値観や思想で読後感はだいぶ変わってくると思います。エンターテイメントとしてはちょっと話題が重いけど、このくらいは突っ込んだほうが実感と感動が得られるのかしら。
ちなみに、ストーリーに初歩的な哲学の話題が絡むので、少しだけ予備知識があったほうが楽しめるかもしれません。
おすすめ度:☆☆☆☆☆