柳田國男 石井徹
言わずと知れた民俗学の大著。
本文が難解な擬古文で、岩波の文庫本で読もうとして挫折したことがあるんだけど、今回判の大きい全訳本が出たということで速攻で借りてきた。
前書きから宇治拾遺物語に言及していて、20世紀の本ながら中世物語集を強く意識しているのが伺える。
訳者前書きでは柳田は古典入りを最初から狙っていたんじゃないかと言うが、まさにその通りだと思う。
内容もこれまた平安時代の物語集か!みたいなノリ。本編が面白いというよりは、オマケ的についてくる「しし踊り」の歌詞に面白みを感じる。youtubeで鹿踊りの動画を見ながら歌詞を読んでいると、不思議とインスピレーションが沸き起こってくる。
実は民俗学と古典の期末レポートのおいしい餌も見つかるんじゃないかという下心もあったんですが、そっちの方面ではあまり期待できない感じでした。使えそうなのは馬と娘の婚姻譚くらいかなぁ。
おすすめ度:☆☆☆☆
伊藤守 平凡社
3/11からの1週間のテレビ報道を分析した本。参照したデータはかなり多いようで、一定の信頼はおける。
テレビメディアは、原発事故の危機的状況に対し(自局記者を避難させつつも)極端に楽観的な物言いで報道をつづけたこと、曖昧な科学者の解説を「安全」という結論で断ずる傾向があったことなどを指摘。同時にフリージャーナリストや有志の専門家によって、迅速により正確な情報がインターネットを介して報道されたことを紹介している。
結論部では、既存テレビメディアとインターネットは、集団対個人というだけでなく、情報の「所有」と「共有」という対立軸を持っていることを述べている。
最後の章までの検証部での議論には、概ね異論なし。直観的にも納得が行くものだったし、大筋でこの本は正しいと感じる。
文句を言うなら、フリージャーナリストによる報道の持つ熱量を肯定的に捉えているところ。以前西谷文和氏の講演を聴いたときに、その内容が感情的でしかもかなり怪しい議論をしていたのが強くイメージに残っていて、ああいう物言いをするジャーナリストは信頼できない。
「一般意志2.0」でも思ったが、有志報道と関連づけられて紹介された「集合知」という概念がどうも胡散臭いと思う。これはまた今度調べてみなけりゃならない。
おすすめ度:☆☆☆☆
◯スワロウテイル人工少女販売処/籘間千歳
スワロウテイルってもっとえげつない話だと思ってたんですが、そうでもないんですね。
短編を読んでみたら波長が合いそうだったので、本編の1巻をお借りしてきました。
これから読む。
◯レビュー
ちょこっと載ってる楽聖少女w
米澤穂信
「クドリャフカ」というと和風でわふーな何かが……。
あっちのクドリャフカは京アニで動かないんですよね。残念だ。
米沢穂信 角川文庫
氷菓は通常版で持ってるのに古典部残り3つはアニメ表紙になるのは座りが悪いなーと思ってたら、実はアニメ表紙の下に通常版表紙も入ってたという。
アニメ表紙のほうが映えるので外しませんけどね。